GA4だと直帰率を確認できないけど、何か理由があるの?
代わりになるような指標はありますか?
このような疑問に答えます。
理由は直帰率という概念がGA4に即していないこと。
また、直帰率の代わりになるのもはありませんが、似た指標としてエンゲージメントがあります。
この記事を書くボクはウェブ解析士、Googleアナリティクス4の設定の相談なども時々行っています。
GA4の管理画面を開いてみたら、随分と様子が変わってしまって、直帰率や滞在時間などの指標が見つからず、どうしたものか?と戸惑っている人も多いようです。
ここでは、GA4の直帰率が無くなった理由と似た指標についての調べたこと・感じたことをまとめてみました。
GA4の直帰率が無くなった理由とは?
GA4の直帰率が無くなったことを理解するために知っておきたいことが2つあります。
- GA4ではウェブとアプリを統合した解析ができること
- そもそも、直帰率という概念がとても曖昧であること
GA4ではウェブとアプリを統合した解析ができる
ユニバーサルアナリティクスなど、GA4より前のウェブサイトの計測は、アナリティクスとアプリの計測は別々に行われていましたが、GA4ではデータストリームという概念が追加され、
- ウェブサイト
- iosアプリ
- Androidアプリ
のデータを集約できるようになったのです。
直帰率という概念がとても曖昧である
「直帰率」とは、ウェブサイトに訪れたユーザーのうち、別のページに移動することなく離脱していったユーザーの割合のことですが、あなたの周りにこんな人はいませんか?
直帰させちゃいけない!
ひとりあたりのページビューを増やそうぜ!
もし、こんな人がいたら、こんなケースを考えてみて欲しいです。
①肉じゃがの調理法が知りたくてスマホサイトで検索した
②記事をスクロールしていたら調理法の動画があったのでタップした
③YouTubeアプリが開き、調理法動画を閲覧した
従来のアナリティクスだと、【③YouTubeアプリが開き、調理法動画を閲覧した】時には、原則として直帰数がひとつ増えたことになりますが、果たしてこの「良くない直帰の事例」でしょうか?
このように、1ページ目だけで離脱(直帰)したとしても、
- ユーザーが満足している
- 1ページ目でコンバージョンした
- 1ページで満足するコンテンツだった
というのはよくあることで、一律に「ユーザーを直帰させちゃいけない」と考えること自体に無理があるのです。
以上のことから、GoogleはGA4から直帰率という概念を無くしたのではないかと思います。
GA4の直帰率に似た指標はある?
直帰率の代わりになるのもはありませんが、似た指標としてエンゲージメントがあります。
エンゲージメントとは、何かというと、、、
エンゲージメント: 定義
サイトやアプリに対するユーザーの操作です。
例:
コンテンツ配信者の場合は、ページを下方向にゆっくりスクロールするといった操作がエンゲージメントになります。ユーザーが記事の長さを確認するためではなく、内容を読むためにスクロールしていることを示すエンゲージメントです。
eコマースサイトの場合は、商品の詳細ページを閲覧する、特定のページに一定時間留まるといった操作がエンゲージメントになります。
オンライン バンキング アプリの場合は、口座の残高確認などです。
大学のサイトの場合は、情報動画の視聴などがエンゲージメントになります。
https://support.google.com/analytics/answer/9355853?hl=ja
逆に、エンゲージメント【没頭】していない人は、チャチャっと矢継ぎ早にスクロールしている人や、ECサイトで商品の詳細ページを見ない人などです
アナリティクスは直帰率からエンゲージメントへ
GA4では直帰したかどうかではなく、セッション時間やコンバージョンも併せた「エンゲージメント」を指標に考えてくださいね、ということなのだと思います。