ビジネス書中心の読書にちょっと飽きていたので、読書好きの方からおすすめされていた小川糸さんのエッセイを読むことにしました。
初読みでしたが、共感できること、真似したいとが多くあり、メモを片手に読みすすめました。
外国暮らしに憧れている人、丁寧な暮らしを目指している人、離れて暮らしす親のことが時々気になる人におすすめできます。
小川糸さんのプロフィール
まずは、小川糸さんのプロフィールを公式サイトで調べてみました。
1973年生まれ。
デビュー作 『食堂かたつむり』(2008年)以来30冊以上の本を出版。
作品は英語、韓国語、中国語、フランス語、スペイン語、そしてイタリア語など様々な言語に翻訳され、様々な国で出版されている。
『食堂かたつむり』は、2011年にイタリアのバンカレッラ賞、2013年にフランスのウジェニー・ブラジエ賞を受賞した。
またこの作品は、2010年に映画化され、2012年には『つるかめ助産院』が、2017年には『ツバキ文具店』がNHKでテレビドラマ化された。
『ツバキ文具店』と、その続編となる『キラキラ共和国』は、日本全国の書店員が主催する「本屋大賞」候補となった。
最新作は、『ライオンのおやつ』(ポプラ社)
https://ogawa-ito.com/
有名な小説家であり、作曲家でもあるようです。
ただ、この「針と糸」はエッセイなので、2〜3分くらいでサラッと読めるものばかりなので、ちょっとしたスキマ時間で気軽に読むことができます。
日本人より少し余裕があるドイツ人
小川さんは自ら取材で訪れたことをきっかけに、ドイツにベルリンにすっかり魅了され、2年半のベルリン生活を経験されています。
特に印象的なのが、ドイツ人と日本人の国民性の違いに関する考察です。
小川さん曰く、ドイツ人の方が、少し余裕があると言います。
その背景には、社会保障の充実があるといいます。
国民全員が健康保険に加入し、出産や大きな病気をしてもほぼ自己負担がなく、日々の生活さえ出来ていれば、大きな出費をすることがないのだそう。
この話を聞いて、ボクは過去にドイツに行った時に衝撃的だった出来事を思い出しました。
バックパッカーとして、横断歩道で車の通過待ちをしていると、わざわざ手前で止まって道を譲ってくれるではありませんか。
その時は、「親切な人もいるもんだなぁ」と思って次の横断歩道に進むと、またもドライバーが道を譲り、ニコッと微笑むではありませんか。
これにはびっくり。
そういう国民性だったことに気が付いたわけですが、日本人より少し余裕があるというのはこういうことかも知れないと感じました。
自分のご機嫌取りリスト
ドイツ語を真剣に勉強しようと考えた小川さんが平日は毎日語学学校に通った時、勉強だけの毎日で単調にならないよう、1日の終わりに自分にご褒美をあげることにしたそうです。
例えば、月曜日は家のお風呂を温泉にする、火曜日はデザートを食べる、水曜日はマッサージを受ける、といった具合に。
ボクはこの曜日ごとに自分の機嫌を取る習慣を真似してみたいと思います。
ボクの考えですが、自分の機嫌が取れない人に、他人の機嫌が取れるわけがない、というものがあります。
毎日同じご褒美では飽きてしまうし、かと言って、お楽しみを週末だけにとってけるほど辛抱強くないボクにとって、このアイデアはドンピシャでした。
母親の怒りのスイッチ
このエッセイの1/3を占めるのではないか?と思われるくらい多くでてくる母親とのエピソード。
小川さんは、幼少期から母親の怒りのスイッチにいつも怯えていた、とあり、あまり良い関係が築けなかったことが赤裸々に語られています。
そんな母親を失ってみて分かったことがとても丁寧に描かれていますが、ボクも母親を約9年前に亡くしたことと重なり、共感できることが多くありました。
例えば、ウィズコロナで毎日のように自炊を始めてみたことで分かる【食事を作ってくれていること有り難さ】など、母親の子供に対する限りない愛情や苦労が100%わかることはありませんが、少しずつ理解できるようになりました。
■編集後記
昨日はオフ。
冬季五輪が閉幕してしまいました。
次なるスポーツイベントは、カタールのワールドカップです❗