やり抜く人の9つの習慣を読了しました。
ひとことで言えば、本書にあるように「目標は才能で達成するものではない」と頭ではわかっていながら細部まで行動に落とし込めていませんでした。
今回は、本書を読んで気づいたこと自分に照らし合わせて感じたことを3つにまとめてお伝えします。
達成したらあなた以外に誰が喜んでくれるのか?
頑張ってものごとを成し遂げたボク。
達成すれば、お客様から喜んでもらえるだろう、必要とされる喜びが満たされるだろう、報酬を増やすことができるだろう、、、という自分にとっての将来像は常に考えていました。
本書に、メンタル・コントラストとあります。
これは【今のあなた】と【何かを達成したあなた】との落差(=コントラスト)のことをいいます。
この落差は、現時点では課題とも呼べますが、この課題(落差)を乗り越えた先の喜びをイメージすることが有効だといいます。
ではこの喜びは、いったい誰のものなのでしょうか、、、決して自分だけの喜びではないはずですよね。
本書では、自分の姿だけでなく、周囲(家族や恋人、友人)の喜んでいる様子をありありとイメージするのだとあります。
ボクもそうですが、自分のために頑張れることって限界がありますが、家族や大切な人のためには、少なくとも自分のためよりもっと頑張れるように思います。
これから目標を決めたら、「達成したら、自分以外、誰が喜んでくれるのか」を具体的なセリフまで解像度をあげてイメージしてみます。
機嫌の良し悪しよりも興味の有り無し
本書に、興味ある課題に取り組む人は活力の高い状態を維持できる、とあります。
ボク自身、興味のあることに対しては疲れを感じないにくいと思いますし、どんな仕事であっても困難や思いがけない障害はつきもので、そんな時にやる気を奮い立たせてくれるかどうか、目の前の課題が興味深いものかどうかは重要なテーマだと思います。
ボクに取って重要な気付きを得たのは、このテーマをさらに踏み込んだところにありました。
「興味を持つこと」と「ご機嫌でいること」が仕事に影響を与えているかについて、機嫌の良し悪しよりも興味の有り無しのほうが圧倒的に人の活力を高めるということ。
心理学者が実験をした結果、ご機嫌でいることは少なからずエネルギーの維持に貢献していたものの、その度合いは人が興味を持って何かをしている時とは比べ物にならないほど低かった、というのです。
【いままでのボク】興味を持つことの価値 ≒ ご機嫌でいること
【これからのボク】興味を持つことの価値 > ご機嫌でいること
意志力は鍛えられるのだが、、、
本書には筋肉を鍛えるように意志力を鍛えるとあります。
ここで言う「鍛える」ということを、ボクはちょっと勘違いしていたところがあることに気が付きました。
「鍛える」とは、自分に鞭を打つというよりも取り組む価値があると思う事にフォーカスしてそれに対して定期的に刺激を与えること。
定期的に刺激を与えるということの具体例はこんな感じ。
・決まった時間にスポーツクラブに通う
・家計簿をつける
・今日は何を食べたか記録する
決して、「鉄のような硬い意志を持て」ということではなく、例えば、健康維持のためにダイエットをすることに価値があると感じたら、その一歩手前で定期的にどんな刺激を与えれば、充実感や緊張感、課題意識に気がつくことができるか(上記で言えば、スポーツクラブに通うことや、今日なにを食べたか記録すること)
金銭的な不安を解消するために、節約することに価値がると感じたら、その一歩手前で定期的にどんな刺激を与えれば、充実感や緊張感、課題意識に気がつくことができるか(上記で言えば、家計簿をつけること)
簡単なことでも、続ければ自己制御力を高めることになるようです。
意志力は鍛えるけれども、気合と根性ではなく、取り組む価値があると思う事にフォーカスしてそれに対して定期的に刺激を与えることだと認識しました。
著者について
ハイディ・グラント・ハルバーソン
社会心理学者。コロンビア大学モチベーション・サイエンス・センター副所長。コロンビア大学で博士号を取得。モチベーションと目標達成の分野の第一人者。「ハーバード・ビジネス・レビュー」「ハフィントンポスト」「サイコロジー・トゥデイ」「フォーブス」などへの寄稿多数。本書のほか『やり抜く人の9つの習慣』(ディスカヴァー)『やってのける』(大和書房)『だれもわかってくれない』(早川書房)などのベストセラーがある。
https://d21.co.jp/author/%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%BB%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%BB%E3%83%8F%E3%83%AB%E3%83%90%E3%83%BC%E3%82%BD%E3%83%B3
やり抜く力を身につけたい、意志や気力に頼らない問題解決のコツを身につけたいなら、この本はおすすめです。
非常にコンパクトに纏まっているので、速い人なら1時間で読み切ってしまうでしょう。
そんなコンパクトさゆえ、オーディオブック(聴く読書)にするのもアリですね。
かばんに入れても全然かさばらないので、電車に乗ったら読書をする、なんていう習慣形成もしやすく、実用的です。
読んで損はないですよ。