女帝 小池百合子の本に興味があり、すでに読んだ人がどんな感想を持ったか、気になります
このような質問にこたえます。
💡この記事でわかること
・マーケティングスキルが秀逸であると感じた3つの理由
この記事を書くボクは、東京都民であり、都知事選の有権者です。
知人からこの本すすめられ、東京都民として改めて、都知事選最有力といわれる小池百合子氏の暴露本を読んでみました。
ひとことで言うと、「読みたい」ではなく、「読まずにいられない」暴露本でした
マーケティングスキルが秀逸であると感じた3つの理由
それではさっそく、マーケティングの視点で小池氏がどのように優れていると感じたかについて、3つお伝えします。
秀逸なネーミングセンス
何かの考え方を普及させたり、啓発したい時、誰でも自信を持って話すことができ、また、相手の理解度を妨げる要素をなくすために、普遍的なことばを使っているかどうか、は重要です。
反対に、詳しく説明しないと分からないような理解度を妨げる要素があると、多くの場合は面倒くさがって伝える意欲を失ってしまいます。
具体的には、三密というキーワードが良い事例です。
小池百合子氏自身のことは知らなくても、三密という言葉がひとり歩きしている状況を作り出すことができます。
コロナ渦中で、密集を避けましょう、なぜならば〜と謳うことと、三密というキーワードでは伝達スピードがまったく違うのは明らかですね
ちなみにネーミングが上手い企業の例としては、銀座漢方研究所が挙げられます。
銀座漢方研究所は日本で納税がトップの斎藤一人氏が経営する健康食品の会社です商品の中にスリムドカンという便秘用の健康食品があります。
暗黙のうちに効果効能を示唆しており、さらに薬機法の関係で効果効能が言えないこの辺りを回避することで、広告審査を心配する必要がないところにも注目しています。
その他、
米沢ラケットからYONEX
駿河銀行からスルガ銀行
伊奈製陶からINAX
といったところも企業イメージを大きく変えた事例といえます。
徹底したお客様(視聴者)目線
お客様第一、顧客目線とよく言いますが、キャスター出身者だからなのか、視聴者目線の徹底ぶりには驚かされます。
ターゲットを意識する、証拠を提示するなどの視聴者目線によるマーケティング戦略を解説します。
ターゲットを意識する
マーケティングの基本中の基本として、ターゲティングというものがあります、ターゲットはここでは、テレビ視聴者のこと。
視聴者がどうしたら私(小池百合子)に興味を持って持ってくれるか、支持を得られるかと考え尽くしているようです。
同じ系統の色(百合子グリーン)の服を来て、テレビでの印象を定着させる、マスクの色やデザインを毎回変えて話題性を持たせるなどは視聴者目線であるといえます。
証拠の提示
実績は実在なり、といいますが、自分がどんな実績をあげてきたのか、視聴者にアピールすることも欠かせません。
影響力を武器にする
本書では、小池百合子氏を通じて、歴代総理大臣の変遷と関係性について記されています。
権力あるものに近づき、気に入られることで彼らの影響力を、あたかも自分のものであるかのように振る舞うことでのし上がっている印象があります。
これはサラリーマンの世界も同じことかも知れませんが(笑)
さらに凄いところは、敵を作ってターゲットの共感を得るというマーケティングスキルです。
石原都知事時代への政権への批判はもちろん、コロナウィルスを敵に見立て、一緒に戦う姿勢を見せ、視聴者の味方であることをアピールするわけです。
ちなみに、自分が働いている会社の社長や上司(=共通の敵)の悪口が社内で盛り上がるのは同様の心理と言えます
💡今日のなるほど
小池百合子氏の人となりやマーケティングスキルを知りたい人、何か刺激欲しい人はこの本お勧めします。
石井妙子さんというノンフィクション作家の、3年半に渡る渾身の取材記録が克明に記されています。
また、小池百合子氏を通じて、歴代総理大臣の変遷と関係性について記されているため、日本の現代政治をちょっと違った視点から振り返ることができます。
読んで損はないですよ。