「9割捨てて10倍伝わる要約力」は、伝える力研究所所長の山口拓朗さんの著書です。
コロナ自粛期間中に、【書く能力】の重要性を改めて感じたのはボクだけではないと思います。
どの業界を見ても、直接話せない以上、いかに効率良く他の人に情報を伝えるを考えた時の文章の書き方を身につけたいと感じた方も多いはず。
そんな中、本書を手に取り、要約力を身につけるためのスキルやテクニックではなく、情報を9割捨てるという視点が興味深かったので、心に響いたポイントや行動に移したいポイントを振り返ってみたいと思います。
心に響いたポイント
要約力とは、「死んでもこれだけは言っておく」を見つけること
これだけは言っておきたい、ことが何なのか、を見つけるためには、予め、徹底的に考え抜くことが必要です。
そのためには、①情報収集 ②情報整理 ③情報伝達 の3ステップに分けて考えることが重要。
ボク自身の課題でもある、②情報整理 について、本書では、
「要約力の低い人の脳は外から部屋に持ち帰った不要なものを捨てらずにいる人と同じ」
だといいます。
要約力のキモは「誰に」「何を」「どう」伝えるか
また、要約にも基本構造があり、何でも要約するば良いというわけではなく、
を抑えたうえで、相手にどんな反応をして欲しいかをわれわれ伝える側が具体的にイメージするのがポイント。
ボクも広告の仕事をしていて、競合が多く、情報が溢れている時代性を考えると、不特定多数に興味を持ってもらうのは至難の業だと痛感しています。
抽象度を高めて話す
ボク自身、相手に理解してもらおうと、説明を具体的にし過ぎて冗長になることがあり、本書でいうことろの、
抽象情報↔具体情報を行きしながら、絶妙な落とし所を見つける
というメッセージは大きな気付きがありました。
具体と抽象の話は、昨年話題になった前田裕二さんの「メモの魔力」にも登場しますが、【抽象度】に関する本書の事例がとても分かりやすかったので、そのまま引用します。
【抽象度低】今日スーパーで鍋に入れる長ネギ白菜人参椎茸エリンギなどを買いました
【抽象度中】今日スーパーで鍋に入れる野菜やキノコを買いました
【抽象度高】今日スーパーで鍋の食材を買いました
どこまで話すかは、相手次第ですが、相手の反応を見ながら、着地点を見いだせそうです。
行動に移したいポイント
ウェビナーやビジネス本など、ブログやメモにアウトプットしたら、一旦忘れるくらいの感覚があって良いかなと思いました。
理由は、社会人になって20年以上たったいまも「学校での勉強方法」を引きずっている気がしているからです(いままでは本やセミナーで聞いたことは、覚えないといけない、という感覚です)
むしろ記憶は不要で、ブログを例にすれば、(要約してタグ付けするなどして)いつでも取り出せる状態にしておくことが重要。
また、毎日1回、具体と抽象を意識したツイートします、具体と抽象にフォーカスした書籍も読んでみます。
著者について
伝えるチカラ研究所所長出版社で編集者記者を務めた後2002年に独立。
出版社勤務時代を含めて24年間で3300件以上の取材・執筆歴を誇る。
現在は執筆活動に加え講演や研修を通じて「好意と信頼を獲得する伝え方の技術」「論理的な伝え方・描書き方」「伝わる文章の書き方」などの実践的ノウハウを提供。
著書は「何を書けばいいかわからない人のための「うまく」「はやく」書ける文章術」他15冊以上。