もっと役員に自分をアピールしたい、新規事業の企画を採用して欲しい、そのような意欲は持つべきですし、必要とされている感覚は持ち続けたいものです。
とはいえ、始めるためには、役員や上長を説得しない限り、前には進めません。
そんな時に役立つのが、フレームワークを使った説得法です。
いきなりパソコンに向かうのも良いですが、手書きのラフ案で話の大まかな展開をメモしてみるのもおすすめです。
ボクは必ず、ストーリーボードというものを使っています。
「起承転結で話す」や「原因と結果」、「質問とその回答」などは、ストーリーボードそのものと言い換えることができます。
【関連記事】【You Tube入門】動画撮影に欠かせないストーリーボードについて解説します
シナリオを書いてみても、実際にどうもしっくり来なかったり、「話す順番はこれでいいのかなぁ」と悩む前に、全体像をしっかり掴んでおきましょう。
事業環境や背景について
社内向けのプレゼンとはいえ、まず最初は外部環境がどうなのか、企画に至る背景などを端的に述べ、必要性に気づいてもらう。
Googleトレンドを使って、新規事業立ち上げの参考情報を得るのもおすすめです。
キーワードを検索することで、ユーザーの必要性の動向を調査できます、逆に、一見、必要性がありそうなキーワードであっても、Googleトレンドを見たら、一時的な需要に過ぎない可能性もあります。
また急上昇キーワードや関連トピック、関連キーワードをチェックすることで、ユーザーの隠れた必要性を発見できるかも知れません。
現状で抱えている問題点
次に現状の問題点を述べ、理解してもらう必要があります。
この時点で、【あるべき姿と現状とのギャップ】に気付いてもらえるか、がカギになります。
ここでも、問題点に共感を得られる要素がしっかり詰まっているか、自分の言いたいことではなく、役員が知りたいことを示すことがポイントになります。
もしも自身のプレゼンに不安があるなら、「だから、何なの?」「それがどうした?」という問いを何度も投げかけてみましょう。
きっと役員も同じツッコミを入れてくるかも知れません。
実現したいこと
あなたが実現したいことが、如何に価値のあることなのかを示します。
特に役員の多くは、以下のような経営課題に直面しています。
- 収益向上
- マーケットシェア拡大
- 技術力・販売力の強化
このような経営課題につながることがイメージできれば、プレゼンにぐっと身を乗り出して聞いてくれることでしょう。
実現するための企画案
ここで、やっとあなたの企画案をお披露目する時です。
ただし、込み入った話は厳禁です。
何しろ、役員はあなたのプレゼンを「今日、初めて聞く」のですから。
具体的には、5W1H、ELI5(Explain Like I’m 5 /私が5歳だと思って説明して)を意識してわかりやすく説明します。
企画案のタイトルだけで経営者グッと引き寄せられそうですか?
ボクの記事、ブログやYou Tubeのタイトルが決まらなくて困っている人へ送る【型】12選でも述べていますが、本のタイトルなどをテンプレ化しておくと、役員を巻き込むプレゼンのタイトルを決めるうえでも役に立つと思います。
企画を成功させるためのカギとなる要素
企画の全体像をがイメージできたところで、次に企画を成功させるためのカギとなる要素を提示します。
ここでもポイントを3つに絞って話すのがおすすめです。
できれば、3つのそれぞれの要素をひとことで表現できるのがベストです。
補足資料
あとは、プレゼンの裏付けになるような補足資料を添付しておきましょう。
事例の紹介
社内プレゼンではありませんが、あるメガネチェーン店のメガネフレームお取り寄せサービスのプレゼン資料をまさにこの流れで構築しましたのでご紹介します。
コロナ禍ということもあり【事業環境/背景】、お客さまが「来店されてもなるべく滞在時間を減らしたいのでは」といった悩みを抱えているのではないかと考えました【現状で抱えてる問題点】。そこで、お客様の来店頻度を少なくしたり、滞在時間を短くすることが必要だと考えました【実現したいこと】。そこで利用していただきたいのが、「メガネフレームのお取り寄せサービスです」【実現するための企画案】多くの方にご利用頂いておりますが、「ネットで取り寄せられるので時間を問わず便利」「自宅で気に入った洋服を取っ替え引っ替えしながらメガネを選べる楽しさがある」といったあたりが、受け入れられているポイントだと思います【企画を成功させるためのカギとなる要素】。
役員の意識レベル・前提知識を考慮せよ
プレゼンの資料は印刷せず、スライドを見せるようにしましょう(紙にこだわる役員もまだまだ多いですが)
理由は、プレゼン資料をペラペラめくってもらってしまっては、あなたが主導権を握れないからです。
それから、プレゼンする役員の課題に対する問題意識、解決意識が低い場合だと、説得するのは難しいです。
IT関連の企画を通すのに、前提知識が乏しい場合は、専門用語を使うのは厳禁。
どうしてもの場合は、用語解説を補足資料として準備しておきましょう。
■編集後記
昨日は早朝にブログや音声配信を済ませ都内へ。
お客様とランチをし、そのまま会議へ。
やる気のある方々ばかりに囲まれて過ごすと、とても張り合いがあります。
都内で自転車のシェアリングを試してみました。
歩く時や車で移動する時とはちょっと違う景色に見える何とも言えない感覚。
休日は利用者の少ない午前中ぎ狙い目かも知れません。