映画C’mon C’monを観てきました。
感想をひとことで言うと、リアルなドキュメンタリー映画を観ているようで、じんわりと元気をもらった作品でした。
この記事では、映画C’mon C’monを観た感想を3つの観点に分けて感じたことを述べていきます。
あらすじ
あらすじは、ウェブサイトのFilmarksより引用しました。
NYでラジオジャーナリストとして1人で暮らすジョニーは、妹から頼まれ、9歳の甥・ジェシーの面倒を数日間みることに。LAの妹の家で突然始まった共同生活は、戸惑いの連続。好奇心旺盛なジェシーは、ジョニーのぎこちない兄妹関係やいまだ 独身でいる理由、自分の父親の病気に関する疑問をストレートに投げかけ、ジョニーを困らせる一方で、ジョニーの仕事や録 音機材に興味を示し、二人は次第に距離を縮めていく。仕事のため NYに戻ることになったジョニーは、ジェシーを連れて行くことを決めるが…
叔父さんと甥っ子の数日間の生活
このC’mon C’monという映画は、叔父である(ジョニー)が妹から頼まれて、甥っ子(ジェシー)と数日間一緒に2人で生活をする中で起こる出来事を通じて、いくつかの社会問題への提起をしているように感じました。
それは、移民問題、地域格差、親の介護の3つです。
移民問題
ジョニーはNYでラジオジャーナリストとして、全米の子供たちに大きなハンドマイクとパソコンを携え、インタビューを行っています。
中でも、移民の子供にフォーカスを当て、この世界に対する見方やそれに対する自身の感情などを質問し、自由に表現させるわけですが、その中で、ある子供のインタビューがとても印象的でした。
大人はいつも、何事も自分がボスだと思っている
正しいのは自分だと、決めつける人もいる
小学校低学年くらいの女の子が声を荒げる様子もなく、淡々と話す様子を見ているだけでグッと込み上げてくるものがありましたし、高校生になった我が子たちと関係をもっともっと大切にしたいと思いました。
地域格差
インタビューの舞台となるのは、全米の4つの都市でした。
・ニューヨーク
・ロスアンゼルス
・デトロイト
・ニューオリンズ
これらの街にある各学校から募った子供達に、インタビューをするわけですが、街の様子、街の人が映像として流れていると、都市の雰囲気がまったく異なる様子が手に取るように分かります。
かつては自動車産業で発展し、工業社会アメリカの象徴だったデトロイトの未来を、ここに住む子供たちはどう考えているのか?
2006年に多くの犠牲者を出したカトリーナ災害をきっかけに、災害前48万人だった人工が22万人にまで貼ったニューオリンズ市で生活している子供たち日々何を思い、過ごしているのか?
ボクには、マイク・ミルズ監督が、このような問いをしているように感じました。
親の介護
この問題は、ボクにとっては、またこれからの課題になる部分です。
ジョニーはかつて、妹と母親の介護のことで、何度も喧嘩をしていました。
特に妹は、旦那さんとの結婚生活があり、子供(ジェシー)の育児があります。
ボクの周囲も含めて、この3つをバランス良く分担することは、非常に困難なことだと思います。
また、この感覚が最近観た小津安二郎監督の映画を観た時のそれとよく似ていると感じました。
終戦直後の変わりゆく家族の関係をテーマに描く映画が象徴的な日本を代表する映画監督のひとりですが、人間の機微を実に丁寧に描かれており、世の中なんでも白黒はっきりさせられることばかりではない、ということに気付かされます。
まとめ
ちょっと「しんみりしそう」な映画かと思いきや、決してそんなことはありません。
ちなみにこの映画C’mon C’monのタイトルが意味するところは、、、
予想したことは起きない、
起きると思ってないようなことが起きる。
だから先へ行くしかない。
甥っ子や姪っ子が大人になってしまって寂しい思いをしている叔父さん叔母さん、いま何か一歩を踏み出せない人、これから子育てをするパパママ、そんなパパママをサポートするジイジバアバには、是非見て欲しい映画です。
さいごに
この映画に限らず、ウクライナでも移民問題は深刻ですよね、特に島国の日本人は当事者意識が持ちにくいところです。
これをきっかけにGW後半で、移民問題をテーマにした映画をいつもの要領で、MIHOシネマさんで調べてみたいと思います。
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