映画「はりぼて」を鑑賞しました。
ひとことで言うと、「最大の敵は政治への無関心」でした。
ちなみにここで使われる「はりぼて」とは、見かけは立派だが、中身の伴わないことやもののたとえ。
この映画を観たきっかけ
別の映画の観た時の、予告ではりぼてを知ったのがきっかけです。
時代と関係なく、こういう人間の性が垣間見えるドキュメンタリーはもともと好きです。
映画のあらすじ
シネマトゥデイより引用します
2016年8月、ローカル局のチューリップテレビが「自民党会派の富山市議 政務活動費事実と異なる報告」というスクープを報道したことにより、およそ半年で14人の市議会議員が辞職した。富山市議会は政務活動費の使い方についての厳しい条例を制定するが、議員たちは不正が発覚しても開き直って辞職せず、居座るようになってしまっていた。
https://www.cinematoday.jp/movie/T0025351
さっそく、映画を観て感じたことを3つに絞ってお伝えしてみます。
「富山市議14人ドミノ辞職」スクープから4年
オープニングから人間の金と権力に対する欲を、若干の悪意と、且つコメディタッチによって描かれています。
政治とカネ、と聞くと、とても難しそうな印象がありますが、この映画はむしろ逆、予告からして何やら面白おかしい映像であることは容易に想像ができました。
偉そうに、身の潔白を主張した翌日に、議員辞職の記者会見をする、みたいなシーンがてんこ盛り(笑)
何しろ、「富山市議14人ドミノ辞職」の全容を明らかにするわけですから、そうなりますよね。
(聞かれたくない)痛いところを記者に突かれ、顔が引きつりまくっている市議会議員の姿は、新聞でもブログでもなく、映像としてしか伝えることができない部分だな、と思いました。
制作側の執念
この映画の監督は、出演者である富山県の地元チューリップテレビの2人です。
視聴者に真実を届けよう、という意気込みがカメラを回す姿の中から伝わってきます。
「断られてからがスタートライン」という、営業マンなら誰でも聞いたことのある言葉、2人の執念にはそれと同等か、もしくはそれ以上の執念が感じられました。
「想定外の質問を浴びせられると、人ってあんな風になってしまうんだな」と感じる取材ができるのも、きっと入念な下調べがあるからこそ、為せるわざなんでしょうね。
ボクの住む街の議会はどうなっているのか
自然な流れで、「自分の住んでいる議会ってどうなっているんだろう」と感じました。
議員に会う機会なんて、現状だと駅前の選挙前運動くらいのもの。
せめて、興味のある議員のSNSをチェックするなど、政治に無関心を装うことはやめようと思います。
💡今日のなるほど
鋭い質問で切り込む記者と議員、最後には衝撃的な別れのシーンが待っています。
ネタバレするので詳しくは言いませんが、別れといっても、悪い関係になったわけではなく、むしろ12ラウンドを戦いきったボクサー同志が固く握手を交わすような感覚にも似ているような、、、
そこには、われわれが日々観ている、国会議員や大臣と記者にはない距離感や関係性とは違う「何か」を感じました。
https://haribote.ayapro.ne.jp/