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【読書感想】悪童日記「壮絶なのに淡々とすっきり、そして衝撃的」

「悪童日記」を読了しました。

ひとことで言うと、「壮絶なのに、淡々とすっきり、そして衝撃的」でした。

この記事では、悪童日記を読んで感じたこと、自分の身に照らし合わせて思ったことを3つのポイントにまとめてお伝えします。

本書を手にしたきっかけ

編集者に勤める読書の虫のようなの方に「私の読書史上ベスト1」としてすすめられたのがきっかけ。

あらすじも、すすめてくれた本人の感想も全く聞かず、予備知識ゼロの状態で読みました。

本のあらすじ

Amazonからそのまま引用しました。

戦争が激しさを増し、双子の「ぼくら」は、小さな町に住むおばあちゃんのもとへ疎開した。

その日から、ぼくらの過酷な日々が始まった。

人間の醜さや哀しさ、世の不条理―非情な現実を目にするたびに、

ぼくらはそれを克明に日記にしるす。

戦争が暗い影を落とすなか、ぼくらはしたたかに生き抜いていく。

人間の真実をえぐる圧倒的筆力で読書界に感動の嵐を巻き起こした、

ハンガリー生まれの女性亡命作家の衝撃の処女作。

戦争中の日常生活を少しだけ想像できました

「戦争中の日常生活ってこんな感情を抱くのかな」、と感じました。

・疎開すること

・両親と離れて暮らすこと

・衛生状態の悪い生活環境で生活すること

・昨日まで元気だった人が目の前で命を落とすこと

・厳しい環境下でする判断がまともではなくなること、、、など。

ボク自身、コロナで自粛要請があった時、

・これから何が起きるんだろう

・自分はコロナではないのか

・もし家族が万が一のことがあったら、、、

など、先の見えない不安を強く感じたのを思い出しましたが、平和に慣れた日本の現在と比べ物にならない感情を抱くのだろうと改めて感じました。

壮絶ではあるけれど悲しいというよりさっぱりした気分

主人公は「ぼくら」と書かれる双子の男の子ですが、第2次世界大戦末期、小さな町の疎開先の不潔な祖母(おばあちゃん)の家が舞台です。

また、このおばあちゃん、かなりのクセ者で、周囲から「魔女」と呼ばれ、「ぼくら」双子をこき使い、腐ったスープを与えるなど、容赦なく痛めつけ、辛くあたります。

双子は、子供らしさを捨て、善人であることを捨て、生きるための労働を覚え、聖書と辞書だけで学び、自ら肉体と精神を鍛えるシーンは幾度とあり壮絶です。

ところが、双子はある出来事をきっかけに、おばあちゃんとの立場を逆転させます。

それどころか、いつのまにか強い絆で結ばれる関係になるのですが、それは数少ない心温まるシーンです。

また、双子は目に映った真実だけを一切の感情を排除し、疎開まえに父親からもらった日記帳に克明に記します。

日記帳に書くシーンには何度かありますが、子供を持つ父親として、心を奪われるものがありました。

生き抜くために感情を削ぎ落とし、冷徹なまでに合理的な振る舞いながら、その中に垣間見える、双子の兄弟の慈悲深さは彼らの魅力です。

だからこそ、すんなり心に入って、悲しさとは違う、さっぱりとした読後感があるのでしょう。

戦争が起こる前に必要なのは、信仰ではなく、現実を知ること

本書にはたびたび、双子と司祭との関わりが表現されていますが、双子は一切の信仰をしません。

それでも司祭は気にすることなく、双子のこと受け入れ、常に気にかけています。

幼少期にボクの祖父が神主をしていた関係で、このテーマに似た感情を抱いていたことを思い出し、とても共感を得ました。

神主である祖父は多弁な人ではなかったですが、病気で困っている人や商売で成功したい人など藁をもすがる思いで、救われたくて遠くからやってきました。

しかし、多くの人から感謝されていた反面、家庭ではとても夫婦仲が悪く、妻(ボクから見た祖母)に何度も辛く当たっている場面を目にして、信仰なんかより、もっと現実世界(夫婦関係)を大切にして欲しいと感じていたのを今でもはっきりと記憶しています。

💡今日のなるほど

最後はちょっと、話が横に反れてしまいましたが、この双子の生き様を通して、考えさせられることが多くありました。

中でも最後の1ページの結末は、ハンガリーと隣国にある国境付近での、倫理観のへったくれもない、思いも寄らない結末を迎えることになります。

個人的には、特にヨーロッパの戦争ものだと、時代背景(ここでは、ハンガリー、ナチスドイツ、ソ連など)が分かりくいことが多いのですが、丁寧に注意書きをされているので、ストレスを感じることなく読みすすめられます。

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